スタートアップ企業の健康保険

スタートアップ企業とは（チャットGTPの検索結果より）

スタートアップ企業とは

スタートアップ企業は、新しく設立された比較的小規模な企業を指す一般的な用語です。スタートアップ企業は、新しいアイデアや革新的な商品やサービスを開発し、成長や成功を目指している企業です。

スタートアップ企業は、通常、技術やイノベーションに焦点を当てています。多くの場合、テクノロジー、ソフトウェア、ハードウェア、ウェブサービス、アプリケーション、デジタルプラットフォームなどの分野で事業を展開しています。

スタートアップ企業は、成長を追求するためにリスクを取ります。彼らは、ベンチャーキャピタル（投資ファンド）、天使投資家、クラウドファンディング、グラント、自己資金などのさまざまな資金調達手段を活用して、資金を調達し、事業を拡大することを目指しています。

また、スタートアップ企業は、アジャイルな組織文化やイノベーションの促進、市場の変化への迅速な対応などの特徴を持っています。彼らはしばしば急速に成長し、競争の激しい市場で成功を収めることを目指しています。

ただし、スタートアップ企業の定義は明確ではありません。一部の企業は、設立後数年間はスタートアップと見なされることがありますが、一部の企業は多くの年数を経てもスタートアップとしての特徴を持ち続ける場合もあります。

「健保とは何か」新興が問う

３５０社参加、組合設立へ申請準備

負担減で事業投資厚く

スタートアップ企業で働く人を対象にした国内初の健康保険組合が２０２４年に生まれる。独自の健保組合の設立で保険料負担を下げ、事業や人材に資金を振り向ける。これまで加入していた中小企業を中心とする全国健康保険組合協会（協会けんぽ）からは離脱する。保険料の現役世代への負担が増すなか公正・公平な社会保障とは何か。健保組合のあり方に一石を投じる動きとなる。

約３０社のベンチャーキャピタル（VC）と、その投資先である約３３０社のスタートアップが参加する一般社団法人スタートアップ労働衛生推進協会は３０日、スタートアップ業界で働く人のための健康保険組合の設立申請の準備に入ったと発表した。７月初旬、厚生労働省に「VCスタートアップ健康保険組合」の設立を申請する。

２４年にも認可が下りる見通しだ。

当初は創業から３年が経過し、さらにVCから出資を受けている企業を対象とする予定だ。被保険者数は５０００～６０００人を想定する。将来的には１０万人規模をめざす。

スタートアップ健保組合の注目度は保険料率だ。企業健保組合に詳しい中家良夫氏は「協会けんぽの１０％と比べ、最大１．５％程度は保険料率を引き下げられる可能性がある」と話す。

協会けんぽの被保険者の平均年齢は４６歳。生活習慣病が増える中高年層が多いため、医療費が膨らみやすい。保険料率は約１０％と８％台のIT（情報技術）業界向け健保組合と比べても高止まりしている。

スタートアップ従業員の平均年齢は３４歳で医療費は相対的に低い。スタートアップ労働衛生協会がスタートアップ健保組合への参加を申し込んだ３４２社に対して、期待することを聞いたところ、「費用削減」と回答した企業は５割に達した。「協会けんぽは中高年層の健康支援を重視している」（関係者）と語る。高い保険料を払っている割には、満足のいくサービスを受けられていないとの不満があった。

日本の医療保険制度は現役世代が高齢者医療費の一部を賄っており、その負担が重くのしかかる。健保組合だけでも23年度予算でその金額は３・７兆円を見込んでおり、保険料収入の４割を「仕送り」している計算になる。少子高齢化のツケを現役世代が払わされている構図だ。

働き盛りの若い人たちは医療費があまりかからない一方で、保険料はしっかり納める。見方を変えれば、中高年世代が中心の協会けんぽを支えるコストを負っていると言えねくもない。自分たちで健保組合を設立しようと動き出したのは必然だった。

医療費の支出に見合った保険料の負担を求めるー。スタートアップ健保組合の設立は、世代間の不公平さの解消を求める若者たちの「声」にも聞こえる。

協会けんぽは自力で健保組合を設立していない企業が加入する。４０００万人の加入者（被保険者数は約２５００万人）を抱える財政運営が直ちに揺らぐことはない。財政が悪化して解散に追い込まれた健保組合の駆け込み寺ともなっており、今後も現役世代の流入は続くことが見込まれる。政府も毎年１兆円を投入し、保険料率が上がりすぎないようにしている。

スタートアップ健保組合のような動きが今後も続くことは、協会けんぽにとって好ましくはない。頼もしい支え手である若者世代の流出が大きなうねりにとなれば、ボディーブローのように協会けんぽの財政に効いてくる可能性がある。

政府は「全世代型社会保障」の構築を掲げ、負担は現役世代、、給付は高齢者に偏る現状の是正を目指しているが、成果は芳しくない。解決策は高齢者の窓口負担の引き上げや保育資産も加味した負担など、いくらでもある。

　団塊の世代が全員７５歳以上になり、医療費の増大が見込まれる２０２５年は間近に迫る。現役世代の社会保障の負担が今後、増す恐れがある。政府が抜本的な社会保障改革の先送りを続けるなか、スタートアップ健保組合の設立で、現役世代が抱く不公平感への不満という「パンドラの箱」が開かれた。（新興・中小企業エディター　鈴木健二朗、小川和広）