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日本火災→日本興亜→損保ジャパン
損害保険会社勤務43年のイノキュウが語る
ビックモーター不正請求事件の真相

2023年7月26日(水)日本経済新聞記事 

過剰ノルマ不正まん延  ビックモーター社長辞任

 中古車販売大手のビックモーター(東京・港)は25日、兼重宏行社長(71)が26日付で辞任すると発表した。自動車保険金の不正請求問題で経営責任をとる。記者会見した兼重氏は保険金の不正請求について「認識していなかった」と話した。過去に遡って車両修理の全件を検査する方針も明らかにした。

 後任の社長には26日付で和泉伸二専務(54)が就く。兼重氏の長男の兼重宏一副社長(35)も辞任する。 

不正は2022年1月に従業員による内部告発で発覚した。その後、6月に損害保険会社大手が保険金の不正請求を指摘し、実態調査を要請した。

23年1月にビックモーターは外部弁護士による特別調査委員会を設けた。

 一連の不正行為については、「不正は板金塗装部門が単独で行い、他の経営陣は知らなかった。これは事実だ。天地神明に誓って知らなかった。」と組織的関与を否定した。 

期間を区切って過去に遡り、車両修理の全件検査も進める。第三者機関が調べる方向で検討し、対象は数十万台規模になる可能性もある。

 国も不正の実態調査に動く。国土交通省は26日に同社から不正の詳細を確認し、道路運送車両法に違反するか調べる。

 金融庁の鈴木俊一金融相が25日夕に会見し、ビックモーターに出向者を出していた損保会社を調べる方針を明らかにした。「出向者がどのような役割を果たしていたか事実関係を確認している」と述べた。

 保険契約者保護に欠ける問題が損保会社にも認められる場合は「法令に基づいて厳正に対処していく」と話した。

 社長「知らなかった」

 中古車販売大手のビッグモーター(東京・港)が自動車保険金を不正に水増し請求していた問題を巡り、国や第三者機関を通じた実態解明の動きが始まる。不正が相次いだ背景や要因の分析のほか、損害保険各社とのもたれ合い関係が与えた影響の解明が焦点となる。

 ビックモーターが25日に開いた記者会見で明らかになったのは、企業が事業活動を健全に営む内部統制の不備だ。同社の兼重宏行社長は不正への組織的な関与を会見で否定しつつ、経営陣が現場でまん延していた不正の実態を把握していなかったことを明かした。

 内部統制が機能しない組織で不正が相次いだ原因として、ビックモーターは従業員への過剰なノルマを挙げた。兼重氏は過剰なノルマの設定について「元本部長が(従業員に)押しつけたことが不正を起こす原因になったと思う」と述べ、自身の関与はなかったとした。

 7月に公表された弁護士による特別調査委員会の報告書にノルマの指摘があった。車両修理1件あたりの工賃と、部品の粗利益の合計額について1台14万円前後とすることが目標とされていた。

  不正は板金・塗装事業以外でも発生していた。国土交通省は3月に熊本浜線店(熊本市)、6月に宇都宮南店(宇都宮市)の民間車検場の指定を取り消していた。

 車両の速度計の検査で故意に一部を実施していなかったためだ。兼重氏は「手抜きをしてしまった。外からだと全く把握できない状況だった」と釈明した。

 不正が明るみに出て、事業にも影響がでている。足元では20~30店の新規出店を計画していたが、白紙に戻したという。

中古車の販売や買い取り台数は通常時に比べて半減した。26日付で社長に就く和泉伸二専務は「これから待ち受けている事態が想定を超えるかもしれない」と身構える。

 今後は和泉市をトップにした新たな経営体制に移行することを兼重氏は会見で強調した。「私自身も(副社長)の息子の宏一も経営に関与することは一切ない」とした。

 兼重氏は経営の執行から離れるが、株主として残る見通しだ。株主総会で議決権を持ち、経営に影響力を持つことになる。兼重氏は株主として会社への関与のあり方については明言を避けた。

 損保、もたれ合う構図 不正の可能性 損保ジャパン認識

ビックモーターによる保険金の水増し不正請求問題では、損害保険業界とのもたれ合い関係が浮き彫りになった。損保側は保険金を過大に払わされていたが、事故車をビックモーターに紹介すれば保険契約を多く獲得できる構図もあった。一部の損保大手は渦中の修理部門に出向者を出しており、損保の責任の有無も焦点の一つに浮上した。

 損保からの出向者は保険金の申請や自動車保険の販売の手法について、ビッグモーターの従業員に指導や助言をしていた。ビッグモーターが25日に開いた記者会見では兼重宏行社長が「(出向者が)分からないところで不正は行われていた」と述べ、「損保側が不正に関与することは一切ない」と明言した。

 もっとも修理を担う鈑金・塗装部門にも出向者を送っていただけに、不正を見抜けなかった損保大手に対する社会の目は厳しい。損保は事故を起こした自動車保険の契約者にビックモーターの修理工場を紹介し、ビッグモーターは紹介の実績に応じて自賠責保険を各社に割り振っていた。

 

 関係者によると、22年度の各社のシェアは、保険代理店の幹事社である損害保険ジャパンが3~4割と最も高かった。東京海上日動火災保険と三井住友海上火災保険がそれぞれ2割程度、あいおいニッセイ同和損害保険が約1割だった。

 ビッグモーターは損保各社と保険代理店契約を結んでおり、保険料は自賠責保険と自動車保険の合計で年間約200億円にのぼる。損保大手の関係者は「損保にとって相当大きな取引先。販売力があるので効率的に保険料収入が伸ばせる」と積極的に事故車を紹介していた背景を指摘する。

 損保側はビッグモーター社員による内部告発を受けて22年6月に事故車の紹介を停止した。損保ジャパンの出向者は告発者にヒアリングし、「上司の指示で不正が行われている」といった内容を把握していた。

 ところが、ビッグモーター側がまとめた報告書では「不正指示」の表現はなくなり「作業ミス」などとされていた。損保ジャパンは不正の可能性を認識しつつも報告書を受け入れ、翌月に事故車の紹介を再開した。他社が獲得できたはずの保険契約が損保ジャパンに流れていた可能性が高い。

 損保ジャパンの白川儀一社長は25日の取材で「今振り返るともっと調査をすべきだったと反省している。当時の判断は誤っていた」と述べた。

 損保ジャパンは11年から計37人の社員をビックモーターに出向させていた。出向者を出していた他の損保に比べて突出して多い。損保ジャパンは25日、調査委員会を設置すると発表した。

 イノキュウの真相分析

①自賠責保険は全社同一料金同一内容

 →保険会社の選択権は販売会社にあり。

 ②事故車の斡旋はノーコスト

 →社販や車検斡旋に比べて、費用が掛からない。

 ③事故車の保険修理は儲かる

 →「保険でなおすなら10万円」「自腹なら5万でいいよ」

 ④事故車の修理がわかる専門家は板金塗装工場

 →鈑金塗装工場の職人さんには、実際に事故車の修理をしたことのない

  損保社員では太刀打ちできない。

 

                                                                                                                              以上

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2023年8月31日(木)録画 

日本火災→日本興亜→損保ジャパン損害保険会社勤務43年のイノキュウが語る

ビックモーター不正請求事件の真相 19分59秒

ホームページ: http://www.inokyuu1125.jp/16904546108210

ユーチューブ動画 https://youtu.be/w-963iUBneE

 

 

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